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2020/6/25

痛みの女

前回「笑いをココロのバロメーターに」というお話をしましたが、「笑わなくなる」原因のひとつに、ココロの病気も考えられます。今回は、「産後うつ」についてです。

始めに「マタニティブルーズ」について。これはホルモンバランスの変化の影響もあり、出産後、通常2~5日に始まることが多いです。症状としては、気持ちが不安定になる。悲しくなり涙が止まらない。孤独感や不安がつのる。疲労感や食欲不振など。


ワガコが無事に生まれて嬉しいはずなのに泣いてばかりいる自分に驚き、つらさも伴うと思います。が、マタニティブルーズは通常1週間、長くても2週間以内に治まると言われています。「出産後のママなら誰にでもおこりうる一過性のうつ状態」、と自分に言い聞かしてみてください。


人生の一大事で時には命がけとなるお産を成し遂げたばかり!手伝ってくれるパートナー、家族や友達が身近にいることは、出産後のママの心身の健康にとても大切なことです。この大変な時期、一人で頑張ろうとせず、できる限り周りの人に協力してもらいましょう。

ワンオペ育児を頑張っているママも一人で無理し続けないように!様々なサポート機関がありますので、まずは問い合わせしてみましょう。そして、自分に必要なサポートをうまく利用して心身の負担軽減を心がけてみてくださいね。
    
でも、もし産後数週間または数カ月経っていても今までのように笑えない日、憂鬱気分や以下の症状が続く時は、不安な気持ちを抱え込まずに、早めに、出産した産婦人科、助産院などで相談してみてください。
・表情から笑いが消えてくる。
・いつも疲れている・不安な気持ちになる。
・急にイライラしたり、悲しくなったりして涙が止まらない。
・今まで、楽しいと思えたことも楽しくない(「喜怒哀楽」の楽を感じられない)。
・気が重くて、何もしたくない。
・ワガコを愛おしいという思いがわかない―> 自分はダメなママだと思う―>そんな自分を責める。
・食欲不振や不眠(または過眠)。   

もし「産後うつ」と診断されたら、すぐに薬が処方されるのでは、と心配される方もいらっしゃると思います。が、それは、日常生活を送るのに支障があるかどうか等、症状の程度により異なります。相談先では、ワガコや家族との生活を考慮しながら、心身の状態・症状に適した対処の仕方、治療方法を見つけていくことができると思います。

例えば、

・ワガコと離れて暮らすのは避けたいが、二人でいる時間が長いのが心配な方には、家族や専門のベビーシッターさんに来てもらい一緒に過ごす時間をつくる。
・自分の不安なこと心配なことを定期的に聞いてもらう場、カウンセリングなどに通う。
・不眠を解消するための方法を見つける。
などなど。

出産後は、赤ちゃんの夜泣きによる寝不足が続くなど、それまでの生活とは一変した毎日。思い通りにならないことが増えたり、家族の助けがなくて一段としんどくなったりとストレスが溜まっていく時期です。

そんな中、つらい、悲しい気持ちが続く時は、早めの相談・受診を心がけてみてくださいね。また前向きな気持ちでワガコと過ごせるように、気力・体力と笑顔を取り戻しましょう。   💛

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