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執筆者の写真La terre la mère

小児の尿路感染症/まゆこvol.55

こんにちは、まゆこです。


以前に、生後3か月までの赤ちゃんの発熱は要注意、と言う内容の記事を書きました。



月齢の低い赤ちゃんが高熱を出すのは稀です。

というのは、ママのおなかの中にいるときにママからもらった免疫をまだ持っているからです。

ですので、少々の風邪ウイルスくらいではお熱が出たりしにくいんですね。


その赤ちゃんが熱を出しているということは、ママからもらった免疫を凌駕する感染症にかかったという可能性が高いです。

ママからもらった免疫を凌駕する感染症ですと、赤ちゃん自身の免疫はまだまだ弱い、丸腰状態ですので、一気に全身状態が悪くなって重篤な状況になる可能性があります。


月齢の浅い赤ちゃんに、このような状態を引き起こす可能性があるものとして、「尿路感染症」が挙げられます。

これは、その名の通り、尿の通り道のどこかに細菌が感染して引き起こす病態のことを言います。

赤ちゃんの場合、その多くは腎臓です。

外陰部から細菌が入り込み、それが、膀胱→尿管→腎臓に逆流して、そこで繁殖して感染します。


赤ちゃんが、ぐったりしている、高熱がある、おっぱいを飲まないなどのいつもと明らかに違う症状がある場合、早めに受診が必要になります。特に生後三か月未満(さらに新生児の場合)、夜間でも休日でもすぐの受診が必要です


そして尿路感染症と診断されれば、赤ちゃんの場合は通常すぐに入院してしっかり治療することになります。


尿路感染症は、外陰部をできるだけ清潔にすることは大事ですが、それだけで防げるものではありません。

尿路感染症が起きる原因が外陰部を清潔にしていなかったというものではありませんので、誤解のないようにしたいです。


偶発的に起こってしまうこともありますが、頻度の高いものではありませんので、もし複数回繰り返す場合は、先天性腎尿路奇形を疑う必要があります。

これは、本来ならば、上記のような膀胱→尿管→腎臓への逆流が起きにくい構造になっているのですが、それが生まれつき起こりやすい構造になっている赤ちゃんがたまにいますので、そういった場合は早めにみつけて、必要であれば手術を受けることになります。


赤ちゃんがいつもの違う様子をしている、ぐったりしていると思ったら、早めに受診するようにしてください。





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