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執筆者の写真La terre la mère

予防接種について/まゆこvol.38

こんにちは、まゆこです。


現在、日本でも世界でも、たくさんの人が新型コロナウイルスに対するワクチンを接種していると思います。

接種する人もいれば、接種しない選択をする人、またはもう少し様子を見てから、と考える人もいると思います。


そんな中で、従来の予防接種についてもその意義や作用についてもう一度考え直してみた方も多いのではないかと思います。


今回は、新型コロナウイルスの予防接種は置いておいて、従来からの小児に対する予防接種についてお話ししたいと思います。


通常は赤ちゃんが生まれてまだまだあわただしい生後二か月から定期接種が始まります。

「こんな小さな赤ちゃんに注射なんてかわいそう」

「接種した方がいいのだろうけど、副反応が怖い」

というママさんも多いのではないかと思います。


日本で定められている予防接種をする理由は、

重大な感染症や、その合併症を防ぐ」ことです。


今現在日本で定められている、小児に対する予防接種は以下の通りです。

(2021年7月現在)


インフルエンザ桿菌B型(ヒブ)

肺炎球菌

B型肝炎

ロタウイルス

四種混合(DPT-IPV)(もしくは三種混合+IPV)

二種混合(DT)

ポリオ

BCG

麻疹・風疹

水痘

日本脳炎

ヒトパピローマウイルス(HPV)


このほかにも、任意にて、おたふくかぜ、インフルエンザ(季節性)が推奨されています。

(参考:小児科学会ホームページhttp://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=138


従来からあるワクチンもあれば、比較的新しいものもあります。

実際に予防接種は、昔は子供にとってとても恐ろしい感染症であったものを、ずいぶん減らしてきました。

ポリオ、破傷風、はしかなども、予防接種ができる前は非常に恐れられた感染症でしたが、今ではほとんど見られなくなってきています。


私自身の経験からお話しすると、私が医師になりたての頃は、今では定期に入っているヒブワクチンが新しくできたばかりで、任意ワクチンにようやく組み込まれたばかりでした。肺炎球菌ワクチンはまだありませんでした。

ですので、そのころはまだまだヒブや肺炎球菌による細菌性髄膜炎がちょくちょく見られました。

細菌性髄膜炎は非常に重たい症状を呈し、後遺症が残ることもある恐ろしい病態です。(ウイルス性髄膜炎とは全く異なるものです)

それが、ヒブと肺炎球菌が定期に組み込まれてからは、細菌性髄膜炎をみることが激減しました。

このように、今ではそのような感染症にかかりにくいことが当たり前のようになってきていることは、予防接種がその大きな要因を担っている、ということがあります。


一方で、副反応というのは、予防接種を受ける際に起こる有害事象のことです。

軽度のものから、重度のものまであります。

軽度のものは、「接種部位の腫れ、痛み」、「発熱」などがありますが、通常一日から二日で収まります

重度のものはその限りではありませんが、非常に小さい確率です。


予防接種を行うことで防げる感染症やそれによる有害事象が起こるリスクと、重度の副反応が起こるリスクを比べると、重度の副反応が起こるリスクの方がうんとうんと低いのです。

新型コロナウイルスのワクチンとは違い、従来のワクチンはすでに世界中でたくさんの人が経験していますので、その効果や、副反応の起こる確率について長期的なスパンでかなりわかっています。

そのうえで、リスクよりも効果がうんと上回っているものです。

ですので、決められた予防接種を受けて、お子さんを怖い感染症から守りましょうということになっています。



これからお子さんの予防接種が控えているママさんたちにも、正しい知識を持って恐れずに接種していただければ、と思います。





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