みなさんが日常的によく食べるものの中には、実は乳幼児が食べるとよくないものがあります。
すでに知っている人も多いかと思いますが、念のためおさらいしておきます。
はちみつ
はちみつの中にはボツリヌス菌が含まれており、1歳未満の赤ちゃんがはちみつを摂取すると、これによる中毒が起こってしまうことがあります(乳児ボツリヌス症)。
症状は、便秘、筋力の低下、哺乳力の低下、泣く力の低下、無表情などです。まれに重症化することもあります。
大人がはちみつを食べてもそういった症状をきたさないのは、腸内細菌の環境がととのっているからで、腸内細菌叢が未熟な乳児では、乳児ボツリヌス症を起こす危険があります。
はちみつは一歳を過ぎてから、少量ずつ上げるようにしましょう。
銀杏(ぎんなん)
ぎんなんを大量に摂取すると、嘔吐・けいれんなどの、銀杏中毒の症状をきたします。
これは、過剰に摂取した場合、おとなでも症状を起こすことがありますし、子供の場合はよりリスクが高いです。具体的には、ぎんなんに含まれる4-o-メチルピリドキシンという物質が、中枢神経内でビタミンB6の働きを阻害して、中枢神経症状をきたすのです。
昔から「ぎんなんは歳の数だけ食べていい」と言われるような知恵がありました。たとえば、茶わん蒸しに入っている1個だけを食べる、などは大きな問題が起きないと考えられますが、小さい子供がたくさんのぎんなんを摂取することのないようにしましょう。
ナッツ類
おとながおつまみとしてよく食べるナッツ類(ピーナッツ、カシューナッツなど全般)や豆まきの時に使う豆は、乳幼児にとって危険な食べ物です。
3歳までは食べさせないようにしましょう。
乳幼児は、噛む力や飲み込む力が未熟なので、間違えて気道の方へ入ってしまうと、細い気管支などを塞いで、窒息の状態になってしまいます。
おとなや大きい子供が食べることが多いものだと思いますので、3歳未満の子が間違えて食べないように十分に注意しましょう。
(3歳未満のお子さんがいる家庭では、ナッツ類を買わないというのも大事かと思います)
Comments