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執筆者の写真La terre la mère

気管支喘息について/まゆこvol.48

今回は、「気管支喘息」の一般的なお話を書こうと思います。


気管支喘息は、小児でもよく見られますが、気管支が炎症を起こすことによって狭くなり、呼吸時に「ゼイゼイ」、「ヒューヒュー」と言う音が聞こえたり、呼吸回数が増えて、努力呼吸をしたりする病態のことをいいます。


気管支喘息とまで診断されたことがなくても、お子さんがゼイゼイして小児科を受診し、ネブライザーで薬剤を吸入(モクモクした水蒸気を吸う治療ですね)して改善して帰宅した、という経験がある方も多いかもしれません。


気管支喘息は、そのような発作が複数回起き、各種の検査を経て診断されます。

これはアレルギーが原因であり、何らかのアレルゲンが気管支の組織を刺激して、それによる反応のために上記のような病態が起こります。


リスク因子は

  ・ペット

  ・タバコ

  ・カーペット

です。


気管支喘息による発作をたびたび起こすお子さんの家庭環境に、上記のリスク因子がある場合は、それをなくすように努力していただきます。


気管支喘息の治療法には、大きく分けて二つの軸があります。

一つは、発作時の治療。

ゼイゼイ、ヒューヒューや、呼吸が苦しくなるような発作が起こったときに、それをおさめるための治療です。

β刺激薬吸入や、ステロイド点滴などがあります。


もう一つ大事なのがコントローラーです。


気管支喘息のお子さんは、普段発作が起こっていないときでも、ずっと気管支に炎症が起きています。

これをしっかり治療をする必要があります。


常に種火のように見えないけどくすぶっているものが、たまに炎上して発作を起こすというイメージです。


この種火も抑えておく必要があります。これがコントローラーです。


これは、ロイコトリエン拮抗薬の内服や、ステロイド吸入薬で行います。


つまり、普段は、ロイコトリエン内服やステロイド吸入薬を毎日しっかり行い、発作が起きてしまった時は、β刺激薬吸入などを行う、ということです。


コントロールがしっかりできていると、発作の頻度はうんと抑えられますし、発作がしばらく起きないと、少しずつコントローラーの薬を減らしたり、なくしたりできるようになります。


年長になるまで気管支喘息の病態を持ち越さないように、しっかり治療をしておくことが望ましいです。



以上、簡単にではありますが、気管支喘息について説明しました。

より詳しくお知りになりたい場合は、日本小児アレルギー学会が、患者さん向けの気管支喘息ガイドラインを発行していますので、合わせてそちらもご覧いただけたらと思います。








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